TAMACHI LAB | 膝の角度とパワーの関係
テニスでもゴルフでも、
「膝を曲げた方が力が入る」と思われがちです。
でも実際は、
深く曲げるほど強くなるわけではありません。
大切なのは、
どれだけ曲げたか より、
どこで支えているか です。
なぜ膝を曲げるのか
膝を少し曲げる目的は、
- 体を安定させる
- 地面を押しやすくする
- 動き出しを速くする
- 衝撃を吸収する
ためです。
つまり膝は、
ただ低くしゃがむためにあるのではなく、
地面から力をもらうための準備です。
曲げすぎると何が起こるのか
膝を深く曲げすぎると、
一見「しっかり構えられている」ように見えます。
でも体の中では、
- 太ももの前ばかり頑張る
- お尻が使いにくい
- 股関節が固まりやすい
- その場から動きにくい
- 伸び上がる動きになりやすい
ということが起こります。
その結果、
- 力が逃げる
- 反応が遅れる
- 長く構えられない
- 膝が疲れる
- 股関節や腰までつらくなる
という流れになりやすいです。
力が入る角度には「ちょうどいい範囲」がある
膝の角度には、
力を出しやすいおおよその範囲があります。
浅すぎると、
- 足が突っ張る
- 衝撃を受けやすい
- すぐに流れる
深すぎると、
- 太ももの前がきつい
- お尻が使えない
- 体が沈みすぎる
ので、どちらも不利です。
多くの人は、
軽く曲がっているくらい の方が力を出しやすいです。
感覚としては、
- 苦しくない
- すぐ動ける
- お尻に少し力が入る
- 太ももの前だけが張らない
このあたりが目安です。
本当に大事なのは「膝の角度」より「股関節」


ここが一番大事です。
同じ膝の曲がりでも、
- 膝だけでしゃがむ人
- 股関節から折りたためる人
では、力の入り方がまったく違います。
膝だけで曲げると、
重心が前に流れやすくなります。
すると、
- 膝に負担が集まる
- 太ももの前ばかり使う
- 地面を押し返しにくい
状態になります。
一方で、
股関節から少し折りたためると、
- お尻が使える
- 体幹が安定する
- 地面を押しやすい
- 次の動きにつながる
ようになります。
つまり、
パワーを作る中心は膝ではなく股関節です。
膝はその補助です。
角度が深いのに力が出ない人の特徴
こんな方は要注意です。
- 腰を落とすと苦しい
- 太ももの前がすぐ張る
- ジャンプするように伸び上がる
- 膝が前に出すぎる
- お尻に力が入らない
- 長くその姿勢を保てない
これは、
「低い姿勢」は作れていても、
力が入る姿勢 になっていないことが多いです。
パワーが出やすい人の特徴
逆に、力が入りやすい人は、
- 膝は少し曲がる
- 股関節から軽くたためる
- お尻に張りがある
- 足裏で地面を感じられる
- 苦しくないのに安定する
- そのまますぐ動ける
という形になっています。
見た目では、
「深くしゃがんでいない」のに、
しっかり力が伝わります。
テニスでよくある誤解
テニスでは
「もっと腰を落として」と言われることがあります。
この時に多い間違いが、
腰を落とす = 膝を深く曲げる
になってしまうことです。
でも本来は、
腰を落とす = 股関節から少したたんで、重心を安定させる
です。
膝だけで低くなると、
- 反応が遅い
- 切り返しが苦しい
- 打つ時に体が浮く
- ボールに力が伝わらない
につながります。
■ ゴルフでも同じことが起こる
ゴルフでも、
膝を曲げすぎると安定しそうに見えます。
でも実際は、
- 下半身が固まりすぎる
- 太ももの前が緊張する
- 股関節が回らない
- 腰で無理に回ろうとする
という流れになりやすいです。
すると、
- 腰が痛い
- 左膝が痛い
- 力んで飛ばない
- フィニッシュで詰まる
ということが起こります。
目安は「楽なのに強い」かどうか
患者さんに一番伝えたいのはここです。
良い角度は、
一番きつい角度ではありません。
むしろ、
楽なのに安定して、動きやすくて、力が伝わる角度
です。
きついほど頑張っている感じは出ますが、
スポーツではそれが逆効果になることが多いです。
簡単なセルフチェック
その場で確認するなら、
- いつものように構える
- そこから膝を少しだけ伸ばす
- 代わりにお尻を少し後ろへ引く
- 足裏とお尻の感じを比べる
この時に、
- 太ももの前が楽
- お尻に少し力が入る
- 動きやすい
- 苦しくない
と感じたら、
今まで膝を曲げすぎていた可能性があります。
TAMACHI LABの考え方
TAMACHI LABでは、
膝の痛みを膝だけで見ません。
実際には、
- 股関節が使えているか
- お尻で支えられているか
- 足裏で地面を押せているか
- 膝が頑張りすぎていないか
を一緒に見ます。
膝の角度そのものより、
その角度でどこに力が入っているか
が大切だからです。
まとめ
膝は、深く曲げれば曲げるほど強いわけではありません。
曲げすぎると、
- 太ももの前ばかり使う
- お尻が使えない
- 力が逃げる
- 膝や腰に負担が集まる
ことがあります。
大切なのは、
- 膝を少し曲げる
- 股関節からたたむ
- お尻で支える
- 地面を押せる形を作る
ことです。
低い姿勢 と
力が出る姿勢 は、
同じではありません。
本当に必要なのは、
動けて、支えられて、力が伝わる角度 です。

